噛み合わせが悪いと肩こりに繋がります
実は噛み合わせと肩こりは関係しています。歯並びが不正であると、食べ物を食べる際や会話をする際にアゴに余計な負荷が入ってしまいます。その場合、口の周囲の筋肉が強張って血の流れが悪化し、筋肉に痛みを感じる症状が発生します。この筋肉の痛みは、口の周囲だけで終わる場合もございますが、少しずつ身体全体へ痛みが広がります。その広がりが最後に肩こりに繋がります。
矯正をしている間は肩こりにならないのか
必ずしも矯正をすれば、肩こりが治るわけではありません。理由は、矯正によって歯が動く為、それが原因で起きる痛みがあるからです。動く痛みに耐える為に歯を食いしばると、筋肉の硬直に繋がり肩こりを引き起こすケースがあります。もちろん、肩こりを発症しない方から痛みが大きい肩こりを発症する方など様々です。
アゴと肩の位置関係が起因
アゴと肩の位置は他の部位と比べて近いので、筋肉の強張りが伝播しやすく他の部位よりも影響が表れやすいです。もし、頭の痛みや首の痛みを感じられる場合は、アゴの周囲に余計な力が入っており、悪影響を与えているケースがあります。
肩こりに繋がらない方法をマスターしよう
日頃の生活習慣や歯並びの不正を整えることで肩こりを和らげることに繋がります。和らげる方法に以下の5つをご紹介します。
①普段の食いしばりや寝ている時の歯ぎしりを改善しよう
寝ている時の歯ぎしりは100kg以上の力がアゴに伝わる場合もあると言われています。また、歯ぎしりを繰り返しすると歯の表面に存在するエナメル質の部分が剥がれてしまい、知覚過敏などの肩こり以外の要因にもなります。
睡眠中は歯ぎしりを行なっているか本人が自覚することは難しいですが、日頃から寝ている時に歯ぎしりをしてしまう方は日中の起きている時間も歯ぎしりの癖がある場合があります。日中に歯ぎしりの癖がないか、自己観察してみましょう。
朝起きてアゴが痛い感覚があるなど、中々歯ぎしりが改善しないケースの時は、歯ぎしりを改善する為の専用のマウスピースを活用することを推奨しています。別名ナイトガードとも呼ばれており、矯正歯科で矯正歯科で製作することが可能です。
歯ぎしりではなく、歯を食いしばるケースでも肩こりを助長しているパターンがあります。重い物を持ち上げる仕事の方は特に気をつけて下さい。
②舌の位置を改善してみよう
舌が歯に接触している位置にある場合や、口の下の方向に向いている方は、上のアゴに触れるように改善しましょう。舌の箇所を正しい位置にすることで、前歯を押すことによる歯並びの歪みや、その歪みで噛み合わせが悪化することを防ぎます。
③左右の歯を使って噛みましょう
歯をバランスよく使用して噛むことでアゴの関節に余計な負荷を与えないことが重要です。歯のどちらかで食べ物を噛んでいると、片側のアゴ関節に余計な負荷が掛かるため肩こりに繋がります。バランスよく両方の歯を使用して食べ物を噛むように心掛けましょう。
④身体の体制を整えて肩こりを改善する
実は横になっている時の姿勢はアゴの周囲に余計な負荷が乗っている状態です。特にうつ伏せの状態は特に負荷が乗っています。この状態が続くと顎関節症の要因になるケースがあります。寝てい時は基本的に長い時間横になっているので、うつ伏せの状態で寝ないように気をつけましょう。他にも、頬で顎を支えている頬杖の状態も手のひらでアゴを下から上へ持ち上げている状態なので、アゴ関節に大きな力が加わっています。日頃から頬杖をしてしまう習慣がある方は気をつけてみましょう。
⑤歯の正しい位置をチェックしよう
肩こりの要因が噛み合わせであるケースでは、正しい位置に歯並びを調整することが重要です。以下の項目に当てはまる方は歯列矯正により肩こりが改善される可能性がある為、参考にしてみて下さい。
・前歯の真ん中の位置が中心と離れている。
・会話や食事中に、アゴから音がすることがある。
・歯と口内が近く、頬を噛んでしまうことがよくある。
・下の歯を見た時に、上の歯によって3分の1以上隠れてしまっている。
・前歯に隙間が見られるのに、奥歯が噛めている状態。