名駅歯科クリニック矯正歯科BLOG

2022.07.30更新

インビザライン


マウスピース装置を取り替える際に、つけ終わった装置をどうすべきか悩む方は多いはずです。装置には個人情報が含まれていることを考えると、そのまま処分をするのもためらわれるのではないでしょうか。
そこで今回は、使い終えたマウスピース装置の正しい取り扱い方法を解説します。

 


使用済みの装置は基本的に処分して構いません
インビザラインでは、定期的に装置の交換を行います。そのため、使い終わった装置が徐々に手元へ残っていくでしょう。
保管をしても構いませんが、使い終えた装置を再度使用することはありません。そのため、歯科医師からの指示がない限りは処分してよいでしょう。
治療前後の歯並びを比較したい、記念に取っておきたいという方は、清潔な状態で保管してください。

 


1つ前の使用済み装置は残しておくべき?
歯科医院によっては1つ前の使用済み装置のみ、予備として保管するよう指示されることがあります。
それには、次の理由が挙げられます。


1.後戻りを防ぐため
装着中のマウスピースが何らかの理由で変形・破損した場合、装置を作り直さなければなりません。しかし装置は海外で作製されるため、新たな装置が届くまでに1ヶ月近くかかります。
それまでの間、装置を外しておくと歯が後戻りする可能性があります。装置が届くまでの間は、1つ前の装置をつけて過ごすことになるでしょう。


2. 計画通りに治療が進まないとき使用するため
装置を交換したときに痛みが出る、あるいは歯が計画通りに移動しないといったトラブルが起こる可能性があります。原因として考えられるのは、1つ前の装置で歯の移動が計画通りにできていなかったことです。
そのまま治療を進めると、歯と装置がさらに合わなくなるリスクがあります。1つ前の装置を再度装着し、治療をやり直すことになるでしょう。


3. 出張中や旅行中に起こりうるトラブルへの対策のため
出張や旅行など、自宅から装置を持ち出すと紛失・破損のリスクが生じます。近くの歯科医院へ駆け込んでも、かかりつけ医でなければ手立てがない場合が多いでしょう。
予備のマウスピースを失くしたり壊したり際は、作り直した装置が届くまでの間、1つ前の装置をつけて生活することになります。外出の際に、持ち運ぶことをおすすめします。

 

 

使用済み装置の適切な保管方法
使い終えた装置を手元に残す場合、適切な方法で保管する必要があります。よく洗浄・乾燥させたのち、清潔なケースや袋に入れて保管しましょう。
濡れたまま、あるいは汚れたままで保管すると、カビやニオイが発生する恐れがあります。
使用済み装置は、次の方法で洗浄してください。


1.流水でよく洗う
まずは、流水で全体の汚れを落とします。お湯を使うと装置が変形する可能性があるため、ぬるま湯もしくは水で洗いましょう。


2.毛が柔らかい歯ブラシで汚れを取り除く
毛が柔らかい清潔な歯ブラシを使って、装置に付着した汚れを取り除きます。力を入れると傷がつくため、やさしく磨いてください。また、歯磨き粉の使用は厳禁です。含まれる研磨剤などによって、装置が傷つく可能性があるためです。頑固な汚れが落ちないときは、食器用の中性洗剤を薄めて汚れを落としましょう。最後に水でしっかりと洗い流せば、洗いは完了です。


3.専用の洗浄剤を使って除菌する
これは必須ではありませんが、マウスピース専用の洗浄剤を使って除菌しておけば、長期間保管してもニオイやカビが発生しにくくなります。
洗浄剤には顆粒・錠剤・泡など様々なタイプのものがありますが、しっかりと除菌したいときは浸けおきタイプを使用しましょう。


4.よく乾燥したのち保管する
洗浄後は、カビが生えないようしっかりと乾燥させてください。装置は熱に弱いため、天日干しなどは厳禁です。
乾いたことを確認したのち、清潔なケースや袋に入れて保管しましょう。冷暗所で保管することをおすすめします。

 


まとめ
今回は、使用済みのマウスピース装置の取扱いについて解説しました。基本的に処分して構いませんが、有事に備えて1つ前の装置は残しておきましょう。
保管するときは、カビやニオイの発生を防ぐために清潔な状態にすることが大切です。
処分する場合は、個人情報が漏れないよう装置が入っていた箱や袋の記載事項を消すことを忘れないでください。自治体の分別のルールに従って処分しましょう。

投稿者: 名駅歯科クリニック・矯正歯科

2022.07.20更新

色素沈着


歯石が沈着しやすい人には、一体どのような特徴があるのでしょうか。
「口の中が不衛生である」と言ってしまえば終わりかもしれませんが、それ以外にも原因があります。
本記事では、唾液の特徴に着目して解説します。

 

 

1.唾液がアルカリ性である
「唾液がアルカリ性の状態は、むし歯になりにくい」
このような話を耳にしたことはありませんか?
確かにアルカリ性の唾液は、むし歯菌が放出した酸を中和させて歯の再石灰化を促します。
しかし唾液に含まれるリンやカルシウムは、一般的に歯垢と結合して歯石になります。アルカリ性の唾液はむし歯になりにくい一方で、歯石が付着しやすくなると考えてよいでしょう。

 

 

2.唾液の分泌量が多い
唾液の量が多ければ多いほど、歯の再石灰化を促進させる作用が大きくなります。その結果、歯石がつきやすくなるでしょう。

 

 

3.唾液がサラサラとしている
人によって、唾液の質は異なります。サラサラとした唾液の場合は歯を再石灰化しやすく、歯石が付着しがちになってしまうでしょう。

 

 

 

歯石が付着しやすいのはどこ?
歯石はどこについてもおかしくありませんが、付着しやすい部分というものが存在します。
広く知られているのは「下の歯の裏側」ですが、そこだけではありません。実は唾液が分泌される「唾液腺」の付近にも、沈着することが多いのです。
歯石が沈着しやすい部分を紹介しますので、歯磨きの際は重点的にブラッシングしましょう。歯垢を残さないことが重要です。

 

 

1.上の奥歯の表側
基本的に、唾液腺の近くは歯石が付着しやすい部分です。「舌下腺・顎下腺・耳下腺」の、三大唾液腺の付近は特に注意しましょう。上の奥歯の表側の付近には「耳下腺」があり、気を付けるべきポイントのひとつです。

 

 

2.下の前歯の裏側

先ほど紹介した通り、下の前歯の裏側も気を付けてほしいポイントです。近くには「舌下腺」と「顎下腺」があり、唾液の約8割がそこから分泌されています。歯磨きの際は入念に磨きましょう。

 

 

3.歯並びが乱れているところ

歯並びは人によって異なるため、一概にどこであるとは言えません。特に注意してほしいのが、歯と歯が重なっている部分です。磨き残しが生じ、歯垢が沈着しやすくなります。

 


4.歯肉からの出血が見られる部分

実は血液にも、石灰化を促す作用があります。そのため歯周病などで歯肉が出血していると、歯石がつきやすくなるので注意してください。ただし出血が原因で歯石がつくケースでは「縁下歯石」といって、歯の表面よりも歯肉の中へ沈着することが大半です。黒くて硬いという特徴があり、通常の歯石とは見た目も異なります。

 


歯石はいつ取り除くべき?

歯石はすぐ取るに越したことはありませんが、自宅で除去することは困難です。インビザラインで歯列矯正を行う場合は、次のいずれかのタイミングで取り除きましょう。

 

 

1.歯列矯正の前

一般的にインビザラインでは、装置の型取りを行う前に歯石のクリーニングを行います。歯石がついたまま型を取ると、その後の治療計画にズレが生じるためです。
ただ、中には事前の歯石クリーニングを実施しない歯科医院もあります。心配な方は、事前に確認することをおすすめします。

ただ矯正専門医院ではクリーニングを行わない歯科医院もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

 



2.歯列矯正の途中

インビザラインに限らず、歯列矯正をしている間は口腔トラブルが起こりやすくなります。そのため、定期的な歯石の除去が欠かせません。
通院のときに歯石のクリーニングを行う歯科医院が大半ですが、気になる場合は事前に確認しましょう。

 

 

3.歯列矯正完了後

長期の歯列矯正が終わると、大きな開放感に包まれます。
しかし、むし歯や歯周病を予防するためにも、定期的な通院は継続してください。半年に1回程度は、歯石の除去を含む定期検診を受けましょう。

 

 

歯石の付着を防ぐには?

歯石は基本的に、ご自身で除去できません。
日頃のセルフケアを徹底し、歯垢の段階で取り除くことが重要です。


ブラッシングのほか、必要に応じた歯間ブラシやデンタルフロスの使用をおすすめします。歯並びの乱れなどで歯が重なっているところは、重点的に磨いてください。また上の奥歯の表側、下の前歯の裏側なども歯石がつきやすい部分です。
また歯科検診についても、半年に1回程度は欠かさず受診しましょう。歯科医院で行うスケーリング(歯石除去のクリーニング)では、超音波を用いて歯石を砕き、取り除きます。自宅でのセルフケアと歯科医院でのプロケア、両方を行うことで歯石沈着は防げるでしょう。

 

 

まとめ

歯垢が石灰化したものである「歯石」の沈着は、歯垢を取り除くことで予防できます。インビザラインの途中で治療期間の延長や口腔トラブルを引き起こさないためにも、日頃の口腔ケアを丁寧に行ってください。

定期的に歯科検診を受けて、お口の中を清潔に保つことも忘れないようにしましょう。

 

投稿者: 名駅歯科クリニック・矯正歯科

2022.07.20更新

色素沈着


歯石が沈着しやすい人には、一体どのような特徴があるのでしょうか。
「口の中が不衛生である」と言ってしまえば終わりかもしれませんが、それ以外にも原因があります。
本記事では、唾液の特徴に着目して解説します。

 

 

1.唾液がアルカリ性である
「唾液がアルカリ性の状態は、むし歯になりにくい」
このような話を耳にしたことはありませんか?
確かにアルカリ性の唾液は、むし歯菌が放出した酸を中和させて歯の再石灰化を促します。
しかし唾液に含まれるリンやカルシウムは、一般的に歯垢と結合して歯石になります。アルカリ性の唾液はむし歯になりにくい一方で、歯石が付着しやすくなると考えてよいでしょう。

 

 

2.唾液の分泌量が多い
唾液の量が多ければ多いほど、歯の再石灰化を促進させる作用が大きくなります。その結果、歯石がつきやすくなるでしょう。

 

 

3.唾液がサラサラとしている
人によって、唾液の質は異なります。サラサラとした唾液の場合は歯を再石灰化しやすく、歯石が付着しがちになってしまうでしょう。

 

 

 

歯石が付着しやすいのはどこ?
歯石はどこについてもおかしくありませんが、付着しやすい部分というものが存在します。
広く知られているのは「下の歯の裏側」ですが、そこだけではありません。実は唾液が分泌される「唾液腺」の付近にも、沈着することが多いのです。
歯石が沈着しやすい部分を紹介しますので、歯磨きの際は重点的にブラッシングしましょう。歯垢を残さないことが重要です。

 

 

1.上の奥歯の表側
基本的に、唾液腺の近くは歯石が付着しやすい部分です。「舌下腺・顎下腺・耳下腺」の、三大唾液腺の付近は特に注意しましょう。上の奥歯の表側の付近には「耳下腺」があり、気を付けるべきポイントのひとつです。

 

 

2.下の前歯の裏側

先ほど紹介した通り、下の前歯の裏側も気を付けてほしいポイントです。近くには「舌下腺」と「顎下腺」があり、唾液の約8割がそこから分泌されています。歯磨きの際は入念に磨きましょう。

 

 

3.歯並びが乱れているところ

歯並びは人によって異なるため、一概にどこであるとは言えません。特に注意してほしいのが、歯と歯が重なっている部分です。磨き残しが生じ、歯垢が沈着しやすくなります。

 


4.歯肉からの出血が見られる部分

実は血液にも、石灰化を促す作用があります。そのため歯周病などで歯肉が出血していると、歯石がつきやすくなるので注意してください。ただし出血が原因で歯石がつくケースでは「縁下歯石」といって、歯の表面よりも歯肉の中へ沈着することが大半です。黒くて硬いという特徴があり、通常の歯石とは見た目も異なります。

 


歯石はいつ取り除くべき?

歯石はすぐ取るに越したことはありませんが、自宅で除去することは困難です。インビザラインで歯列矯正を行う場合は、次のいずれかのタイミングで取り除きましょう。

 

 

1.歯列矯正の前

一般的にインビザラインでは、装置の型取りを行う前に歯石のクリーニングを行います。歯石がついたまま型を取ると、その後の治療計画にズレが生じるためです。
ただ、中には事前の歯石クリーニングを実施しない歯科医院もあります。心配な方は、事前に確認することをおすすめします。

ただ矯正専門医院ではクリーニングを行わない歯科医院もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

 



2.歯列矯正の途中

インビザラインに限らず、歯列矯正をしている間は口腔トラブルが起こりやすくなります。そのため、定期的な歯石の除去が欠かせません。
通院のときに歯石のクリーニングを行う歯科医院が大半ですが、気になる場合は事前に確認しましょう。

 

 

3.歯列矯正完了後

長期の歯列矯正が終わると、大きな開放感に包まれます。
しかし、むし歯や歯周病を予防するためにも、定期的な通院は継続してください。半年に1回程度は、歯石の除去を含む定期検診を受けましょう。

 

 

歯石の付着を防ぐには?

歯石は基本的に、ご自身で除去できません。
日頃のセルフケアを徹底し、歯垢の段階で取り除くことが重要です。


ブラッシングのほか、必要に応じた歯間ブラシやデンタルフロスの使用をおすすめします。歯並びの乱れなどで歯が重なっているところは、重点的に磨いてください。また上の奥歯の表側、下の前歯の裏側なども歯石がつきやすい部分です。
また歯科検診についても、半年に1回程度は欠かさず受診しましょう。歯科医院で行うスケーリング(歯石除去のクリーニング)では、超音波を用いて歯石を砕き、取り除きます。自宅でのセルフケアと歯科医院でのプロケア、両方を行うことで歯石沈着は防げるでしょう。

 

 

まとめ

歯垢が石灰化したものである「歯石」の沈着は、歯垢を取り除くことで予防できます。インビザラインの途中で治療期間の延長や口腔トラブルを引き起こさないためにも、日頃の口腔ケアを丁寧に行ってください。

定期的に歯科検診を受けて、お口の中を清潔に保つことも忘れないようにしましょう。

 

投稿者: 名駅歯科クリニック・矯正歯科

2022.07.10更新

歯石とる女性

 

近年注目されている歯列矯正の方法に「インビザライン」があります。透明のマウスピース装置を使うことで、周囲に気付かれず治療を進められるのが人気の理由です。ただインビザラインの場合、歯磨きのたびに装置を外さなければなりません。仕事や学校の方は昼間の歯磨きが難しいため、汚れが蓄積されて歯石がつきやすい状態になるでしょう。歯石の付着は歯の移動を妨げ、治療の経過や期間に影響を及ぼすリスクがあります。一体どういうことなのか、詳しく解説しましょう。

 

 

歯石とは?
歯石と似た名称をしており、混同されがちなのが「歯垢(プラーク)」です。
歯垢は歯の表面に付着する細菌のかたまりのことで、1gの歯垢には1,000億以上の細菌が生息しています。ただ、歯垢は食事をした直後に作られるわけではありません。食後4~8時間程度で作られるため、歯磨きを怠ると歯垢が付着してしまいます。歯垢は糖分を原料として酸を放出し、やがて歯の表面のエナメル質を溶かします。それが進行すると、むし歯になってしまうのです。
一方で歯石は、歯垢が石化(唾液内のカルシウムとリンに結合して石灰化)したもののことを指します。表面がザラザラとしているので、除去しなければ、さらに歯垢が付着しやすい状態となるでしょう。

 

 

歯石が付着するとどうなる?
実は歯石自体が、むし歯や歯周病を引き起こすわけではありません。歯垢に含まれる細菌は、歯石になることで死滅するためです。しかし先述したように、歯石の表面はザラザラとしています。顕微鏡で見なければわかりませんが、無数の穴やデコボコがあるのです。そこに新たな歯垢が付着すると、どんどん歯石が蓄積されます。悪循環でしかありませんよね。この状態を放置すると、結果的にむし歯や歯周病を引き起こすリスクが高まります。歯垢も歯石も、歯の健康をおびやかす恐ろしい存在なのです。

 

 

歯石の付着がインビザラインに及ぼす影響
歯石がついた状態を放っておくと、むし歯や歯周病にかかるリスクがグッと高くなります。それと同時に、歯列矯正の治療が計画通りに進まなくなってしまう可能性も挙げられます。

1つずつ掘り下げて解説しましょう。

 


歯列矯正が計画通りに進められなくなる
「歯石が付着したら、歯を磨いて取り除けばいいや」
このように、楽観的に考えていませんか?
歯石はとても硬いため、簡単なブラッシングだけでは除去できません。
そのため知らず知らずのうちに、歯列矯正における歯の移動を妨げてしまいます。特に、装置の周りに歯石が溜まった場合は危険です。


矯正用のワイヤーとブラケットスロットとの間で大きな摩擦が生じ、歯石に微弱な矯正力が負けてしまいます。
その結果、歯の移動が計画的に進まなくなり、治療期間が延びるのです。
歯周病に発展した場合はさらに危険で、歯列矯正後にブラックトライアングル(歯と歯の接触点と歯茎とに囲まれた、黒い三角形のような見た目をした隙間)が生じるリスクが高まります。せっかく歯並びを整えても、見た目の問題が生じるでしょう。

 

 


歯石沈着の恐ろしさ
最後に、歯石沈着の怖さについて解説します。
歯石自体がお口の中で悪さをすることはありませんが、放置して歯石が沈着すると色々なリスクが高まります。
これは歯石が、歯垢を始めとした細菌を蓄積させる原因になるためです。その細菌が様々な炎症性物質を産出し、歯周病となってしまいます。


歯周病は「歯の病気」だと思われがちですが、実はそれだけではありません。結果として心臓疾患や糖尿病、ガンや早産のリスクを高めることが明らかになっています。詳しく知りたい方は、日本臨床歯周病学会のホームページをご覧ください。
全身疾患を引き起こす可能性がある歯周病は、とても恐ろしい病気です。
インビザラインを行うか否かに関わらず、歯石沈着の状態にならないよう日々の口腔ケアに努めましょう。


「正しいブラッシング方法がわからない…」
「自分のお口の中の状態が不安…」


そのような方は、かかりつけの歯科医院に一度相談することをおすすめします。
また定期的な歯科検診を受けていない方は、これを機に受診する習慣をつけましょう。

 

 

歯科検診では、お口の健康状態をチェックするだけでなく、歯のクリーニングで歯垢や歯石の除去を行います。
自宅でのセルフケアと歯科医院でのプロケアで、お口の健康を維持しましょう。

投稿者: 名駅歯科クリニック・矯正歯科

2022.07.10更新

歯石とる女性

 

近年注目されている歯列矯正の方法に「インビザライン」があります。透明のマウスピース装置を使うことで、周囲に気付かれず治療を進められるのが人気の理由です。ただインビザラインの場合、歯磨きのたびに装置を外さなければなりません。仕事や学校の方は昼間の歯磨きが難しいため、汚れが蓄積されて歯石がつきやすい状態になるでしょう。歯石の付着は歯の移動を妨げ、治療の経過や期間に影響を及ぼすリスクがあります。一体どういうことなのか、詳しく解説しましょう。

 

 

歯石とは?
歯石と似た名称をしており、混同されがちなのが「歯垢(プラーク)」です。
歯垢は歯の表面に付着する細菌のかたまりのことで、1gの歯垢には1,000億以上の細菌が生息しています。ただ、歯垢は食事をした直後に作られるわけではありません。食後4~8時間程度で作られるため、歯磨きを怠ると歯垢が付着してしまいます。歯垢は糖分を原料として酸を放出し、やがて歯の表面のエナメル質を溶かします。それが進行すると、むし歯になってしまうのです。
一方で歯石は、歯垢が石化(唾液内のカルシウムとリンに結合して石灰化)したもののことを指します。表面がザラザラとしているので、除去しなければ、さらに歯垢が付着しやすい状態となるでしょう。

 

 

歯石が付着するとどうなる?
実は歯石自体が、むし歯や歯周病を引き起こすわけではありません。歯垢に含まれる細菌は、歯石になることで死滅するためです。しかし先述したように、歯石の表面はザラザラとしています。顕微鏡で見なければわかりませんが、無数の穴やデコボコがあるのです。そこに新たな歯垢が付着すると、どんどん歯石が蓄積されます。悪循環でしかありませんよね。この状態を放置すると、結果的にむし歯や歯周病を引き起こすリスクが高まります。歯垢も歯石も、歯の健康をおびやかす恐ろしい存在なのです。

 

 

歯石の付着がインビザラインに及ぼす影響
歯石がついた状態を放っておくと、むし歯や歯周病にかかるリスクがグッと高くなります。それと同時に、歯列矯正の治療が計画通りに進まなくなってしまう可能性も挙げられます。

1つずつ掘り下げて解説しましょう。

 


歯列矯正が計画通りに進められなくなる
「歯石が付着したら、歯を磨いて取り除けばいいや」
このように、楽観的に考えていませんか?
歯石はとても硬いため、簡単なブラッシングだけでは除去できません。
そのため知らず知らずのうちに、歯列矯正における歯の移動を妨げてしまいます。特に、装置の周りに歯石が溜まった場合は危険です。


矯正用のワイヤーとブラケットスロットとの間で大きな摩擦が生じ、歯石に微弱な矯正力が負けてしまいます。
その結果、歯の移動が計画的に進まなくなり、治療期間が延びるのです。
歯周病に発展した場合はさらに危険で、歯列矯正後にブラックトライアングル(歯と歯の接触点と歯茎とに囲まれた、黒い三角形のような見た目をした隙間)が生じるリスクが高まります。せっかく歯並びを整えても、見た目の問題が生じるでしょう。

 

 


歯石沈着の恐ろしさ
最後に、歯石沈着の怖さについて解説します。
歯石自体がお口の中で悪さをすることはありませんが、放置して歯石が沈着すると色々なリスクが高まります。
これは歯石が、歯垢を始めとした細菌を蓄積させる原因になるためです。その細菌が様々な炎症性物質を産出し、歯周病となってしまいます。


歯周病は「歯の病気」だと思われがちですが、実はそれだけではありません。結果として心臓疾患や糖尿病、ガンや早産のリスクを高めることが明らかになっています。詳しく知りたい方は、日本臨床歯周病学会のホームページをご覧ください。
全身疾患を引き起こす可能性がある歯周病は、とても恐ろしい病気です。
インビザラインを行うか否かに関わらず、歯石沈着の状態にならないよう日々の口腔ケアに努めましょう。


「正しいブラッシング方法がわからない…」
「自分のお口の中の状態が不安…」


そのような方は、かかりつけの歯科医院に一度相談することをおすすめします。
また定期的な歯科検診を受けていない方は、これを機に受診する習慣をつけましょう。

 

 

歯科検診では、お口の健康状態をチェックするだけでなく、歯のクリーニングで歯垢や歯石の除去を行います。
自宅でのセルフケアと歯科医院でのプロケアで、お口の健康を維持しましょう。

投稿者: 名駅歯科クリニック・矯正歯科


SEARCH



CATEGORY

  • インビザライン日記  (0)
名駅歯科クリニック・矯正歯科

愛知県名古屋市中村区名駅3-13-31 名駅モリシタビル8F 詳しいアクセスはこちら

  • 初診無料カウンセリング実施中!お気軽にお問い合わせください TEL:0120-028-316 受付時間9:00~19:00 休診日 土・日・祝日 無料相談カウンセリング お申込みはこちら
  • お気軽にお問い合わせください

    無料相談カウンセリング
24時間WEB予約