「歯を全部抜きましょう」と告げられ、頭が真っ白になったまま医院を出た。
名古屋で歯を全部抜くと言われた方から、そうしたお話をうかがうことは少なくありません。
一度に多くの歯を失う判断は、見た目や食事だけでなく、その後の生活に長く関わります。
ただ、感染や強い痛みで急いで処置が必要な状態でなければ、抜歯の理由と残せる可能性、そして抜いたあとの治療計画を確かめてから決める時間を取ることもできます。
この記事では、抜く必要があるかどうかを見極める視点、全部抜くという説明になりやすい口の中の状態、残せる歯を確かめる進め方、そして抜歯が必要と判断された場合に噛める状態を取り戻す方法までを順にまとめました。
読み終えるころには、次の受診で何を確認すればよいのかが、はっきりしているはずです。
【この記事の監修者】
医療法人スマイル 理事長 尾崎 隆(歯科医師)
1989年歯科医師国家資格取得。
1999年スマイル矯正歯科(現・スマイル歯科クリニック・矯正歯科)開設。
2013年名駅歯科クリニック・矯正歯科、2018年岐阜駅前歯科クリニック・矯正歯科、アルティメイト栄歯科・矯正歯科を開設。
2020年医療法人スマイル設立、理事長就任。
資格・研修歴:USA OBI LEVEL4/MALO CLINIC Educationコース修了(All-on-4・インプラント)/マウスピース矯正・インビザライン認定医
歯を全部抜くと言われて戸惑っている方に最初に知ってほしいこと

「その場では、うなずくことしかできませんでした」。
抜歯の説明を受けた直後の気持ちを、こう話される方は多くいらっしゃいます。
ご相談で特に多いのは、「なぜ全部という話になるのか理由が飲み込めない」「1本も残せないのかどうかを確かめたい」「抜いたあとにどうやって噛むのかを聞けていない」という3つの戸惑いです。
どれも治療の良し悪し以前に、判断するための情報が足りないところから生まれています。
- ・緊急性がない場合は抜歯の理由と治療計画を確認してから判断することもできる
- ・一度に多くの歯を抜くと説明されるのはどのような状況か
- ・動揺したまま決めると後から迷いが残りやすい
順に見ていきます。
緊急性がない場合は抜歯の理由と治療計画を確認してから判断することもできる
急いで処置が必要な状態でなければ、説明を受けたその場で返事をしなくても差し支えありません。
緊急性がない場合は、抜歯と判断された理由、残せる可能性がある歯があるかどうか、そして抜いたあとに口全体をどう作り直すのかという治療計画を確認してから判断することもできます。
一方で、早めに処置を進めたほうがよい状態もあります。
歯ぐきから膿が出ている、頬まで腫れている、強い痛みが続いている、発熱を伴っているといった場合は、感染が周囲に広がっている可能性があり、時間をおくことで状態が悪くなることがあります。
判断に迷ったときは、担当の歯科医師に「急いで処置が必要な状態でしょうか、それとも少し考える時間を取れる状態でしょうか」と聞いてみてください。
この一言で、待てる期間の目安がはっきりします。
一度に多くの歯を抜くと説明されるのはどのような状況か
多くの歯をまとめて抜くという説明は、1本ずつの状態ではなく、口全体の支えを見たうえで出てくることがほとんどです。
歯を支える骨が広い範囲で失われている、虫歯が進んで根しか残っていない歯が複数ある、噛み合わせを支えていた歯が続けて失われている、といった状況が重なっているケースです。
診療の現場では、残せそうな歯が数本あっても、その数本だけでは噛む力を支えきれないと判断され、口全体を作り直す前提で「全部」という説明になることがあります。
つまり「全部抜く」という言葉には、1本ごとの寿命の話と、口全体の設計の話という、性質の違う2つの判断が混ざっています。
説明を聞くときは、この2つを分けて確認すると、内容が整理しやすくなります。
動揺したまま決めると後から迷いが残りやすい
強い不安を抱えたまま決めると、あとから「本当にあれでよかったのか」という迷いが残りやすくなります。
独立行政法人国民生活センターが2019年3月に公表した「あなたの歯科インプラントは大丈夫ですか」では、歯科インプラント治療で身体に危害が生じたという相談が2013年度以降の約5年間に409件寄せられ、毎年60件から80件程度で推移していると報告されています。
【出典】独立行政法人国民生活センター「あなたの歯科インプラントは大丈夫ですか」(2019年3月14日公表)
同じ資料では消費者へのアドバイスとして、治療前に口の中と全身の状況、治療方法や費用、リスクに関する説明を求めること、不具合が生じた場合はほかの医療機関への相談も検討することが挙げられています。
説明を受けるときは、聞いた内容をその場でメモに残しておくと、家族と共有するときにも役立ちます。
「言われたことを思い出せない」という状態は、判断を先延ばしにする原因になります。
全部抜く必要があるかどうかを見極める2つの視点

結論から言うと、確認したいのは2つだけです。
抜歯と説明された根拠と、抜いたあとに口全体をどう作り直すのかという計画。
この2つがそろえば、納得して判断できる材料はほぼそろいます。
- ・視点①:その歯を抜くと説明された根拠はどこにあるのか
- ・視点②:口全体をどのように作り直す計画なのか
- ・レントゲンだけの診断と歯科用CTを使った診断では見える情報が変わる
- ・別の歯科医院に意見を求めることは失礼にあたらない
ひとつずつ確認していきます。
視点①:その歯を抜くと説明された根拠はどこにあるのか
最初に確かめたいのは、「どの検査で、どこを見て、抜歯という判断になったのか」です。
歯周病であれば歯を支える骨がどこまで失われているか、歯ぐきの溝の深さ、歯の揺れの程度。
虫歯であれば歯ぐきより上に残っている歯の量。
根の先の病巣や、歯の根のひびの有無も判断材料になります。
質問の仕方は、「抜かないとどうなりますか」よりも「なぜ残せないと判断されたのですか」のほうが、根拠が返ってきやすくなります。
公益社団法人日本口腔インプラント学会が公開している医院選びの案内でも、治療のメリットだけでなくデメリットも説明すること、その治療以外の選択肢も示すこと、費用や期間について丁寧な説明があることが、歯科医院を見るときのポイントとして挙げられています。
【参照】公益社団法人日本口腔インプラント学会「インプラント医院・専門医の選び方」
視点②:口全体をどのように作り直す計画なのか
2つ目は、抜いたあとの設計です。
抜歯の説明だけが先に進み、そのあとどう噛める状態に戻すのかが決まっていないと、判断のしようがありません。
確認したいのは、抜いてから仮の歯が入るまでにどのくらい期間があるのか、最終的にどの方法で噛む力を支えるのか、その方法を選んだ理由は何か、費用はいつどの段階で発生するのか、という4点です。
治療計画まで含めて説明を受けると、抜歯が「終わり」ではなく「作り直しの入り口」であることが見えてきます。
実務では、この設計図が共有されているかどうかで、治療後の満足度が大きく変わります。
レントゲンだけの診断と歯科用CTを使った診断では見える情報が変わる
平面のレントゲンは口全体の状態を把握するために役立ちますが、奥行きの情報までは得られません。
歯科用CTで三次元的に撮影すると、骨の厚みや高さ、密度、神経管や血管の走行位置まで確認できます。
名駅歯科クリニック・矯正歯科でも、歯科用CTによる三次元的な診断を行い、骨の状態や骨を増やす処置の要否まで含めて判断しています。
同じ口の中でも、平面の画像だけで見たときと立体で見たときとでは、残せる可能性の評価が変わることがあります。
「どの検査に基づいた判断なのか」を確認しておくと、意見が分かれた理由も見えやすくなります。
別の歯科医院に意見を求めることは失礼にあたらない
ほかの歯科医師に意見を聞くセカンドオピニオンは、担当医を否定するための行為ではありません。
提示された方針を理解し、納得したうえで選ぶための手続きです。
国民生活センターの資料でも、不具合が生じた場合にほかの医療機関へ相談することが選択肢として示されています。
【出典】独立行政法人国民生活センター「あなたの歯科インプラントは大丈夫ですか」(2019年3月14日公表)
歯を多く失う判断は、費用も治療期間も大きくなります。
だからこそ、複数の意見を照らし合わせておく意味があります。
名駅歯科クリニック・矯正歯科の公式サイトでは、他院で難しいと言われた方へのご案内のページで、インプラントの相談とセカンドオピニオンを無料で受け付けていると案内されています。
他院での診断内容を持参しての相談については、コラム「インプラントができないと言われた!考えられる理由と対処法」でも、理由別の考え方をまとめています。
抜歯を決める前に、もう一度診断を受けたい方へ。
名駅歯科クリニック・矯正歯科では、歯科用CTで骨と歯の根の状態を立体的に確認し、残せる可能性がある歯と抜歯が必要な歯を分けてご説明しています。
公式サイトのトップページでは、相談とCT撮影、治療計画のご説明までを無料と案内しています。
ご自身の口の状態を画像で確かめてから判断したい方は、下記からご相談ください。
歯を全部抜くという説明になりやすい口の中の状態

公益財団法人8020推進財団の第2回永久歯の抜歯原因調査(2018年・総抜歯数8,003本)では、抜歯の原因は歯周病が37.1%、虫歯が29.2%、歯の破折が17.8%と報告されています。
【出典】公益財団法人8020推進財団「第2回 永久歯の抜歯原因調査 報告書」(2018年11月)
多くの歯をまとめて抜くという説明の背景にも、この3つが重なっていることがよくあります。
- ・歯を支える骨が広い範囲で失われた重度の歯周病
- ・虫歯が進んで歯の根だけが残っている状態
- ・歯や歯の根が割れている、根の先に病巣が広がっている
- ・噛み合わせ全体を作り直す必要があると判断された場合
それぞれ具体的に見ていきます。
歯を支える骨が広い範囲で失われた重度の歯周病
歯周病は、細菌による炎症で歯を支える骨が溶けていく病気です。
骨の支えが減ると歯が動き始め、噛むたびにぐらつくようになります。
痛みが出にくいまま進行することが多く、自覚したときには広い範囲で骨が失われているケースもあります。
支えを失った歯を残すと、周囲の骨がさらに減り、あとの治療で使える土台まで減ってしまう可能性があります。
そのため、残す価値のある歯と、周囲に影響を与えている歯を分けて判断する必要があります。
歯周病が原因の場合は、抜歯の可否と同時に、残る歯ぐきと骨の状態をどう守るのかまで説明を受けておきたいところです。
虫歯が進んで歯の根だけが残っている状態
虫歯が進み、歯ぐきから上の部分がほとんど崩れて根だけが残った状態を残根といいます。
根の内部まで細菌が入り込んでいると、根の治療をしても土台として使えないことがあります。
判断の分かれ目は、歯ぐきより上にどれだけ健康な歯質が残っているか、そして根が割れていないかという点です。
条件によっては、根の治療や歯ぐきの処置を行ったうえで、かぶせ物の土台として使える場合もあります。
残根が複数あるときは、1本ずつの可否に加えて、その歯を残したときに口全体の噛み合わせが安定するかどうかまで含めて検討されます。
歯や歯の根が割れている、根の先に病巣が広がっている
歯や歯の根が縦に割れている場合、割れ目から細菌が入り込むため、接着しても再発しやすいとされています。
神経を取った歯は、むし歯や根の治療で歯質が大きく失われていることが多く、残った歯に力が集中しやすいため、破折が起こりやすいとされています。
根の先に膿の袋のような病巣が広がっている場合は、まず根の治療で改善を目指します。
ただし、治療を繰り返しても炎症が引かない、骨の吸収が進んでいるといった状況では、抜歯が選択肢に挙がります。
割れているのか、割れている疑いがあるだけなのかによって判断が変わるため、画像でどのように見えているのかを確認しておくと納得しやすくなります。
噛み合わせ全体を作り直す必要があると判断された場合
残っている歯の数が少なく、上下の噛み合わせが崩れているときは、1本ずつの修理では安定しないことがあります。
高さの合わない歯が残ると、そこに力が集中し、作り直した部分から壊れていく可能性があるためです。
こうした場合は、口全体を1つの単位として設計し直す前提で治療計画が立てられます。
「全部抜く」という説明の一部は、この設計上の判断から来ています。
ここでも確認したいのは、どの歯をどんな理由で外すのか、そして作り直した後にどの方法で噛む力を支えるのかという点です。
全部抜くと言われたあとに多くの方が不安に感じること

ご相談でうかがう不安は、大きく4つに分かれます。
どれも「聞いておけば見通しが立つ」ものばかりで、事前に確認しておくと気持ちの負担が軽くなります。
- ・歯がない期間はどのくらい続くのか
- ・見た目や発音が変わらないか気になる
- ・食事が元のように噛めるようになるのか
- ・費用がどこまでかかるのか見当がつかない
以下で詳しく説明します。
歯がない期間はどのくらい続くのか
いちばん多いご質問が、歯のない時期をどう過ごすのかという点です。
選ぶ治療法によって期間の考え方が変わり、仮の歯を使うことで見た目と最低限の機能を補える場合もあります。
抜歯後の治り方や骨の状態によっても前後するため、目安は診断を受けたうえで確認することになります。
仮の歯の種類や過ごし方については、名駅歯科クリニック・矯正歯科のコラム「インプラント治療中は歯がない期間がある?対処法・注意点・仮歯の役割を解説」で詳しくまとめています。
相談の際は、「抜歯の当日から最終的な歯が入るまで、どの時期にどんな状態になるのか」を時系列で聞いておくと、仕事や予定を組み立てやすくなります。
見た目や発音が変わらないか気になる
人前で話す機会が多い方ほど、見た目と発音の不安は大きくなります。
歯が失われると唇の支えが減り、口元の印象が変わって見えることがあります。
発音については、特にサ行やタ行が一時的に話しにくく感じる方もいます。
仮の歯や入れ歯が入ってからしばらくは慣れる時間が必要で、少しずつ元の感覚に近づいていくケースが多いとされています。
気になる場合は、仮の歯をいつから使えるのか、人前に出る予定に合わせた調整ができるのかを、治療計画の段階で相談しておくと安心です。
食事が元のように噛めるようになるのか
噛む力の戻り方は、選ぶ方法によって変わります。
取り外し式の入れ歯は、装着直後は硬いものが噛みにくく感じることがあり、調整を重ねながら慣れていきます。
固定式の方法を選んだ場合でも、治りを待つ期間は硬いものや粘着性のある食品を避ける必要があります。
食事の内容をどの時期から戻せるのかは、骨の状態と治り方によって個人差があります。
「何を、いつから食べられるようになるのか」を段階ごとに確認しておくと、食事の準備もしやすくなります。
費用がどこまでかかるのか見当がつかない
費用が見えないことは、判断を止めてしまう大きな理由になります。
公的医療保険が使える総入れ歯と、保険が適用されない自由診療とでは、費用の考え方そのものが変わります。
名駅歯科クリニック・矯正歯科の料金のご案内では、インプラント1本を290,000円(税別)、オールオン4を片顎1,750,000円(税別)と案内しています。
いずれも手術料のみの金額で、麻酔や上部構造などの費用は別途必要です。
金額を比べるときは、総額だけでなく、どこまでが含まれているのかをそろえて確認することが大切です。
含まれる範囲が違えば、同じ数字でも意味が変わってきます。
抜く前に残せる歯があるかを確かめる進め方

ここを押さえておかないと、「確認しないまま抜いてしまった」という心残りが生まれやすくなります。
やることは難しくありません。検査で状態を可視化し、聞きたいことを整理して相談に臨むだけです。
- ・歯科用CTで骨と歯の根の状態を立体的に確認する
- ・セカンドオピニオンで伝えたい情報と聞いておきたいこと
- ・精密検査から治療計画の説明までの流れ
- ・痛みや腫れがある場合は先に治療を進めた方がよいこともある
まずは検査の話から見ていきます。
歯科用CTで骨と歯の根の状態を立体的に確認する
残せるかどうかの判断は、歯だけでなく、歯を支えている骨の状態に左右されます。
歯科用CTでは、骨の厚みや高さ、密度に加えて、神経管や血管の走行位置まで三次元で確認できます。
根の先の病巣の広がりや、骨がどの方向から減っているのかも把握しやすくなり、残せる歯と抜歯が必要な歯を分けて考えやすくなります。
骨を増やす処置が必要になるかどうかの見極めにも使われます。
名駅歯科クリニック・矯正歯科では、歯科用CTとインプラント専用のオペ室を備え、診療室も個室または半個室で運用しています。
設備の詳細は医院のご案内でご確認いただけます。
セカンドオピニオンで伝えたい情報と聞いておきたいこと
相談の時間を生かすには、持っていく情報と聞くことを先に決めておくことが役立ちます。
公益社団法人日本口腔インプラント学会の相談から治療の流れでも、悩みを伝えたうえで口全体の検査を行い、エックス線撮影や血液検査で状態を確認していく流れが示されています。
【参照】公益社団法人日本口腔インプラント学会「相談から治療の流れ」
伝えておきたいのは、いつどの医院でどんな説明を受けたのか、持病や服用中の薬、これまでの治療歴です。
レントゲンやCTの画像データ、治療計画書、見積書があれば、話はさらに具体的になります。
聞いておきたいのは、残せる可能性がある歯はあるか、抜歯が必要な理由は何か、抜いたあとの選択肢は何か、費用はどの範囲までかかるのか、の4点です。
精密検査から治療計画の説明までの流れ
一般的な流れは、相談、精密検査、診断結果と治療計画の説明、見積もりの提示、そして治療開始という順序です。
検査の内容や日数は医院によって異なりますが、結果を聞いてから考える時間があるかどうかは、事前に確認しておきたいポイントです。
名駅歯科クリニック・矯正歯科の公式サイトでは、相談とCT撮影、治療計画のご説明までを無料と案内しており、他院で難しいと言われた方へのご案内のページでも、インプラントの相談とセカンドオピニオンを無料で受け付けていると記載されています。
その場で結論を出す必要はありません。
説明を持ち帰り、家族と話し合ってから決める方も多くいらっしゃいます。
痛みや腫れがある場合は先に治療を進めた方がよいこともある
比べて選ぶことと、処置を先延ばしにすることは別です。
強い痛みや腫れ、膿が出ている状態は、感染が広がっているサインであることがあります。
こうした場合は、応急的な処置や炎症を抑える治療を先に行い、状態が落ち着いてから改めて治療計画を検討する進め方もあります。
歯周病が原因のときも、まず炎症を抑える治療を行ってから残せる歯を判断するケースがあります。
現場で感じるのは、痛みを我慢し続けた期間が長いほど、選べる方法が減っていくということです。
症状があるときは、比較検討の前にまず受診してください。
残せる歯があるかどうかを、画像で確かめたい方へ。
名駅歯科クリニック・矯正歯科は、名古屋駅から徒歩2分の場所にあります。
歯科用CTで撮影した画像をご覧いただきながら、現在の骨と歯の根の状態、残せる可能性がある歯、抜歯が必要と考えられる歯をご説明しています。
他院での診断内容を持参してのご相談も受け付けていますので、下記からご予約ください。
抜歯が必要と判断された場合に噛める状態を取り戻す方法

抜歯が避けられない場合でも、噛む力を取り戻す方法は1つではありません。
方法ごとに適応条件が違うため、選べる範囲を知っておくと、説明を受けたときに比べやすくなります。
- ・取り外し式の総入れ歯で噛み合わせを回復する方法
- ・固定式の歯を支えるオールオン4が選択肢になる場合と適応条件
- ・上顎の骨が大きく不足している場合に検討されるザイゴマインプラント
- ・手術や痛みへの不安が強い場合に用いられる静脈内鎮静法
- ・提示された金額に何が含まれているのかを確認する
1つずつ、適応条件とあわせて確認していきます。
取り外し式の総入れ歯で噛み合わせを回復する方法
総入れ歯は、歯ぐきの上に人工の歯列をのせて噛み合わせを回復する方法です。
公的医療保険が使える設計があり、費用を抑えやすいこと、手術を伴わないことが特徴です。
一方で、装着直後は違和感が出やすく、硬いものが噛みにくいと感じる方もいます。
あごの骨は歯を失うと少しずつ痩せていくため、年月とともに合わなくなり、調整や作り直しが必要になることがあります。
保険が使える入れ歯と自費の入れ歯では、使える材料や設計の幅が変わります。
どちらが向いているかは、あごの骨の状態、噛む力、生活の中で何を優先したいかによって変わります。
固定式の歯を支えるオールオン4が選択肢になる場合と適応条件
オールオン4は、最少4本のインプラントを土台にして片顎の歯を支える方法です。
取り外しの手間がなく、しっかり噛めることから、入れ歯が合わない方や多くの歯を失った方の選択肢になります。
名駅歯科クリニック・矯正歯科のオールオン4のご案内では、骨の移植を行わずに治療できるケースも多いこと、手術当日に仮歯を装着できる場合があり、口の状態によっては翌日以降になることが説明されています。
治療期間の目安は3か月から6か月で、残っている歯の状態によっては治療前に抜歯が必要になる場合があります。
ただし、すべての方に適応する方法ではありません。
骨の量や位置、噛み合わせ、全身の状態によって判断が変わるため、歯科用CTを含む精密検査を受けたうえでの診断が前提になります。
仕組みや流れをもう少し詳しく知りたい方は、「オールオンフォー(All-on-4)とは?構造や仕組み・治療の流れ・メリット・デメリットを解説」もあわせてご覧ください。
上顎の骨が大きく不足している場合に検討されるザイゴマインプラント
上あごの骨が大きく失われている場合に検討されるのが、ザイゴマインプラントです。
あごの骨ではなく頬骨に固定する方法で、ザイゴマインプラントのご案内では、骨が少ないためインプラントは難しいと言われた方やオールオン4を断られた方が対象として挙げられています。
頬骨の周囲には上顎洞や神経、血管などの組織があるため、三次元の画像診断と経験が求められる治療です。
残っている歯の状態によっては治療前に抜歯が必要となる場合があり、術後に一時的な痛みや腫れが出ることもあります。
喫煙や飲酒が治りに影響することも説明されています。
骨が少ない場合には、骨を増やすGBRなどの骨造成を行ってからインプラントを検討する進め方もあります。
骨の量と治療の関係については、名駅歯科クリニック・矯正歯科のコラム「骨の量が足りない場合、インプラント治療はできないですか?【前編】」でも解説しています。
手術や痛みへの不安が強い場合に用いられる静脈内鎮静法
「手術が怖い」という理由で相談をためらう方は少なくありません。
そうした場合に用いられるのが静脈内鎮静法です。
点滴で鎮静剤を投与し、うとうとと眠っているようなリラックスした状態で治療を受ける方法です。
名駅歯科クリニック・矯正歯科のインプラント治療のご案内では、日本歯科麻酔学会の認定医が全身状態を管理しながら鎮静を行うと説明されています。
持病がある方は、主治医と連携しながら進められるかどうかが判断の分かれ目になります。
不安が強い方ほど、どのような管理体制で手術を行うのかを事前に確認しておくと、気持ちの負担が減ります。
提示された金額に何が含まれているのかを確認する
見積もりで確かめたいのは、金額そのものよりも含まれている範囲です。
費用は、手術料、上部構造と呼ばれる人工の歯、麻酔、精密検査、仮歯、治療後のメンテナンスなど複数の項目に分かれています。
名駅歯科クリニック・矯正歯科の料金のご案内では、オールオン4を片顎1,750,000円(税別)と案内していますが、これは手術料のみの金額で、麻酔や上部構造などの費用は別途必要です。
保証についても、インプラント本体は10年(ハイブリッドセラミックスを使用する場合は5年)で、適用には半年に1回の定期検診を受けることが条件とされています。上に装着する人工歯はこれとは別の規定で5年保証となり、使用期間に応じて医院の負担割合が変わると案内されています。
確認したいのは、総額、含まれる処置、追加費用が発生する条件、保証の年数と条件の4点です。
この4点をそろえて聞いておくと、あとから金額が変わったと感じにくくなります。
治療方針が決まる前に、費用の内訳を確かめておきたい方へ。
名駅歯科クリニック・矯正歯科では、精密検査の結果をもとに治療計画をご説明し、手術料に含まれる範囲と別途必要になる費用を分けてご案内しています。
保証の条件についても、その場でご確認いただけます。
総額と内訳をそろえて比べたい方は、下記からご相談ください。
歯を全部抜くと言われたときによくある質問

ここからは、抜歯の説明を受けた方からよくいただく質問にお答えします。
同じ疑問を抱えている方が多い内容を選びました。
- ・Q. 40代や50代で歯を全部抜くことになる方もいますか?
- ・Q. 上の歯だけを全部抜くと言われることはありますか?
- ・Q. 自分から希望して歯を全部抜いてもらうことはできますか?
- ・Q. 保険が使える総入れ歯と自費の治療では何が違いますか?
- ・Q. 総入れ歯にした後でインプラントに変えることはできますか?
順に回答していきます。
Q. 40代や50代で歯を全部抜くことになる方もいますか?
年齢だけで決まるものではなく、40代や50代でご相談に来られる方もいらっしゃいます。
歯周病は自覚しにくいまま進むことがあり、痛みが出た時点で骨の支えが大きく減っているケースがあるためです。
年齢が若い場合でも、骨の状態や全身の状態によって選べる方法は変わります。
「この年齢では早すぎるのでは」と感じたときこそ、検査結果と判断の根拠を確認しておきたいところです。
Q. 上の歯だけを全部抜くと言われることはありますか?
上あごだけ、下あごだけという説明を受ける方もいらっしゃいます。
上あごは下あごに比べて海綿骨の割合が高く、骨がやわらかいとされています。
どちらのあごをどこまで治療するかは、残っている歯の本数や骨の状態、噛み合わせを検査で確認したうえで判断されます。
片方のあごだけを治療する場合は、残っているもう片方の歯との噛み合わせをどう合わせるのかが重要になります。
上下のバランスをどう設計するのかまで説明を受けておくと、治療後の見通しが立てやすくなります。
Q. 自分から希望して歯を全部抜いてもらうことはできますか?
患者さんのご希望だけで抜歯が決まることは基本的にありません。
抜歯は外科処置であり、残せる歯を抜くと、あとの治療で使える骨や支えを失うことにつながるためです。
「何度も治療を繰り返すのが負担」「この先が不安」という思いから希望される方もいらっしゃいますが、まずは検査で現在の状態を確認し、残せる範囲と選べる方法を整理することから始まります。
気持ちの部分も含めて、遠慮なく歯科医師にお伝えください。
Q. 保険が使える総入れ歯と自費の治療では何が違いますか?
大きく違うのは、使える材料と設計の幅、そして費用です。
公的医療保険が使える総入れ歯には材料や作り方に決まりがあり、費用を抑えやすい一方で、厚みや安定性の面で選べる範囲が限られます。
自費の治療は全額自己負担になりますが、材料や設計の選択肢が広く、固定式の方法も検討できます。
どちらが合うかは、あごの骨の状態、噛む力、生活スタイルによって変わるため、両方の説明を受けたうえで比べることをおすすめします。
Q. 総入れ歯にした後でインプラントに変えることはできますか?
総入れ歯を使ったあとで、固定式の方法へ移行できる場合があります。
ただし、歯を失った期間が長いほどあごの骨は痩せていくため、骨の量によっては骨を増やす処置が必要になることがあります。
上あごの骨が大きく不足している場合には、頬骨に固定する方法が検討されることもあります。
いずれの場合も、歯科用CTによる画像診断を受けたうえで、適応の可否を判断することになります。
歯を全部抜くと言われたときに確認したいことのまとめ

名古屋で歯を全部抜くと言われたときは、急いで処置が必要な状態かどうかを確認したうえで、抜歯と判断された根拠と、抜いたあとに口全体をどう作り直すのかという計画の2つを確かめることが出発点になります。
抜歯の原因として多いのは、歯周病、虫歯、歯の破折です。
平面のレントゲンだけでは奥行きの情報が得られないため、歯科用CTで骨の厚みや高さ、神経や血管の位置まで確認すると、残せる可能性の評価が変わることがあります。
抜歯が必要と判断された場合でも、取り外し式の総入れ歯、最少4本のインプラントで支えるオールオン4、上あごの骨が大きく不足している場合に検討されるザイゴマインプラントなど、噛む力を取り戻す方法は複数あります。
いずれも適応の可否は精密検査による診断が前提です。
次の受診に向けて、以下の3つに答えられるか確かめてみてください。
- ・抜歯と判断された理由を、自分の言葉で説明できるか
- ・抜いたあと、どの方法で噛む力を支える計画なのかを聞いているか
- ・費用の総額と、追加費用が発生する条件を把握しているか
1つでも「分からない」があれば、それがそのまま次の相談で聞くべき質問になります。
名駅歯科クリニック・矯正歯科は、名古屋駅から徒歩2分の場所にあります。
歯科用CTとインプラント専用のオペ室を備え、診療室は個室または半個室で運用しています。
インプラント本体には10年保証(ハイブリッドセラミックスを使用する場合は5年)を設けており、適用には半年に1回の定期検診を受けることが条件です。
上に装着する人工歯は別規定の5年保証で、使用期間に応じて負担割合が変わります。
公式サイトでは、相談とCT撮影、治療計画のご説明までを無料と案内しています。
「全部抜くと言われたが、本当に1本も残せないのか確かめたい」「抜いたあとにどう噛むのか説明を受けていない」「費用の全体像が分からないまま決めたくない」。
こうしたお悩みは、名古屋市内はもちろん、名駅や栄の周辺からお越しになる方にも共通しています。
医療法人スマイルは、愛知県と岐阜県で複数の歯科医院を運営しています。
グループ全体の取り組みは医療法人スマイル公式サイトをご覧ください。
【この記事で紹介した自由診療について】
| 治療名 | 治療内容 | 標準的な費用 | 治療期間・回数 | 主なリスク・副作用 |
|---|---|---|---|---|
| オールオン4 | 最少4本のインプラントを土台にして、片顎の歯を固定式で支える治療 | 片顎1,750,000円(税別・手術料のみ。麻酔や上部構造などの費用は別途) | 3から6か月 | 術後の痛みや腫れ、顔やあごの内出血、処方薬による眠気や吐き気、喫煙や飲酒が治りに影響する場合、残っている歯の抜歯が必要になる場合、メンテナンス不足によるインプラント周囲炎 |
| ザイゴマインプラント | あごの骨ではなく頬骨にインプラントを固定し、固定式の歯を支える治療 | 1,750,000円から(別途、麻酔や上部構造などの費用がかかります) | 3から6か月 | 治療前に抜歯が必要となる場合、術後の一時的な痛みや腫れ、処方薬による眠気や吐き気、喫煙や飲酒が治りに影響する場合、メンテナンス不足によるインプラント周囲炎 |
| 静脈内鎮静法 | 点滴で鎮静剤を投与し、うとうとと眠っているような状態で手術を受ける方法 | 無料の相談(相談とCT撮影、治療計画のご説明)のなかで、お見積もりとしてご案内します | インプラントの手術に合わせて実施します | 鎮静薬の影響で当日は眠気が残る場合、全身状態によっては適応とならない場合 |
| 骨造成(GBR) | 骨が不足した部分に自家骨や人工骨を入れ、メンブレンで覆って骨の再生を促す治療 | 無料の相談(相談とCT撮影、治療計画のご説明)のなかで、お見積もりとしてご案内します | 骨の再生におよそ半年から10か月 | 術後の腫れや痛み、喫煙者や糖尿病のある方は骨の再生が滞る場合 |
いずれも公的医療保険が適用されない自由診療です。
静脈内鎮静法と骨造成の費用は、適応と範囲によって異なります。
名駅歯科クリニック・矯正歯科では、相談とCT撮影、治療計画のご説明までを無料と案内しており、そのなかでお見積もりをご確認いただけます。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断や治療方針を示すものではありません。
実際の適応や費用は口の中の状態によって異なりますので、歯科医師の診察を受けたうえでご相談ください。
抜歯を決める前に、一度検査を受けて状態を確かめておきたい方へ。
名駅歯科クリニック・矯正歯科では、歯科用CTによる画像をご覧いただきながら、残せる可能性がある歯と抜歯が必要と考えられる歯、その後の治療計画をご説明しています。
治療を始めるかどうかは、説明を持ち帰ってからご判断いただけます。
検討段階の方は、インプラント治療の無料ガイドで「3分でわかる治療適性チェック」「実際の症例・費用例」もご確認いただけます。
【この記事の監修者】
医療法人スマイル 理事長 尾崎 隆(歯科医師)
1989年歯科医師国家資格取得。
1999年スマイル矯正歯科(現・スマイル歯科クリニック・矯正歯科)開設。
2013年名駅歯科クリニック・矯正歯科、2018年岐阜駅前歯科クリニック・矯正歯科、アルティメイト栄歯科・矯正歯科を開設。
2020年医療法人スマイル設立、理事長就任。
資格・研修歴:USA OBI LEVEL4/MALO CLINIC Educationコース修了(All-on-4・インプラント)/マウスピース矯正・インビザライン認定医
最終更新日:2026年9月







